
このたびご成婚八十年となる三代教主・教主補聖誕祭の佳き日を期し、開教百二十年記念出版として、出口直日三代教主の御教示集を刊行させていただくことになりました。この御教示集は、三代教主ご在任中(昭和二十七年四月~平成二年九月)約四十年にわたる新年や大祭等におけるご挨拶・ご文章をまとめさせていただいたものです。
三代教主さまはご聖誕前から「木の花咲耶姫命の身魂」「水晶の種」「三代の世継」と開祖さまのお筆先に示され、明治三十五年三月七日、聖師さま、二代教主さまの長女としてご聖誕。昭和三年二月一日、尊師出口日出麿先生とご結婚になり、ご夫婦一体で「日の出の神」「報身みろく」のご用を担い、ご神示にある「水晶の世」―みろくの世の礎を築かれました。
第二次大本事件(昭和十~二十年)では教団の重責を背負われて筆舌に尽くせないご苦労をなさいました。大本再発足後の昭和二十七年四月一日、惟神のままに厳瑞の道統を継承され、大本教主にご就任。ご幼少時代を祖母、開祖さまのおそばで過ごされた三代教主さまは、「脚下照顧」「言心行の一致」「質実剛健」「報恩感謝」を旨とする開教以来の教風の確立に努められました。同時に、父、聖師さまのご提唱による「宗教と芸術の一致」の理想を「信仰即生活即芸術」の実践としてご唱導になりますとともに、万教同根、人類愛善精神にもとづく宗際活動にも力を注がれました。
昭和五十九年、長年胸中に温められていた神約の宮・長生殿のご造営をご発表になり、全信徒の熱誠を集めてのご造営が力強く進むなか、平成二年九月二十三日、御齢八十八を天寿として天界へとお帰りになりました。
この御教示集には、大本の使命や尊さ、大本神業に奉仕する信徒のあるべき姿と心構え、さらには大本の平和運動への考え(「私のねがい」等)など、私たちが永く指針とさせていただかねばならない重要なみ教えが繰り返し示されています。
また、三代教主さまのご晩年に表面化した「反教団事件」も忘れてはならない事柄です。断腸のご英断をなさいましたお気持ち(「清泉(せみ)の小川を」、等)を拝しますとき、私どもは今日なお胸の痛みを覚えずにおれません。同事件は教団全体の問題であっただけでなく、信徒一人ひとりの信仰が問われた問題でもありました。平成二年十二月八日に反教団事件訴訟が終結して十八年の歳月が経過し、当時を知らない世代が成長し、新しくお道に入られた信徒も多い今日、あらためて、大本信徒にとって最も大切な主一無適の信仰のあり方を、ご教示を通して学ばせていただきたいと存じます。
来る平成二十四年、大本は開教百二十年の大いなる慶節を迎えます。同年はまた三代教主ご就任とともに始まりました「報身みろく神業」満六十年、飛躍発展の秋であります。お示しを十分拝読し、み心を正しく受けとらせていただき、今日進展してやまない五代教主時代のご神業にともどもにご奉仕させていただきたく念じる次第でございます。
平成二十年五月四日
『教主御教示集―出口直日三代教主― 』(開教百二十年記念出版)
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