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大本の近年の主張〜声明、見解、要望書

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平成12年10月16日

厚生大臣
津 島 雄 二 殿

〒621-8686 京都府亀岡市荒塚町内丸1番地
宗教法人 大  本
代表役員 奧田宗弘

「臓器移植に関する法律」の見直しに関する要望

要望趣旨

現在施行されている「臓器移植に関する法律」(平成9年法律第104号:以下、法とする)は、「臓器提供を希望するものに限って脳死を人の死とする」という特例的条件のもとに、法律内容が定められている。あえてこのような条件のもとに同法が成立したのは、「脳死を人の死とするか否か」については意見が分かれ、国民的合意に達しえない背景があったからに外ならない。

法施行後、今日までに8例の脳死からの臓器移植が行われたが、国民の間にはそれを歓迎する声とともに、一方では改めて、脳死からの臓器移植が社会秩序の混乱、倫理観の崩壊、人心の荒廃、生命軽視の風潮につながるとして、懸念の声が上がっていることも事実である。

また、本年9月にわれわれ大本が独自に行った5,194人の街頭アンケートによると、国民の73.6%が、脳死状態とはどのようなものか理解しておらず、植物状態との違いさえ判らないことが明らかになった。さらにドナーカード保持者においてさえ62.7%に同じことが見られた。このことから国は脳死からの臓器移植に対する国民の正しい理解を待たず、理解させる努力をすることもなく一方的にドナーを募り、国民に性急な判断を迫っているという実態が明らかになったのである。

こうした中、町野朔上智大学法学部教授を中心とする厚生省研究班の「臓器移植の法的事項に関する研究」の報告では、施行3年後の本年秋を目途とした法見直しに対し、「脳死を一律に人の死とする」「本人の意思表示がない場合、臓器移植に自己決定しているとみなす」「親権者の承諾によって15歳未満からの移植を可能にする」等の提案がなされている。また同時に6歳未満の小児に対する脳死判定基準の策定作業も進められていると聞き及んでいる。

しかし、「脳死を一律人の死とする」「本人の意思表示は不要」「15歳未満からの移植可能」と法律内容を変更することは、脳死臨調答申を含めた同法成立までの論議の過程、今日の世論動向、多数の国民の意見と感情を全く無視した、暴挙であると言わざるを得ない。

これによって、生命軽視の社会悪がますます助長され、倫理観の崩壊、人心の荒廃がいっそう深刻なものとなり、人類の歴史に大きな禍根を残すことになることを深く憂慮する。

ここに、教団大本は〈脳死・臓器移植〉に反対の意思を表明するとともに、厚生省におかれては、臓器移植法改正に対し次記項目を措置されることを強く要望する。

要望項目

1:本人の承諾無しに臓器摘出が行われることのないよう措置されること。

2:十五歳未満の未成年の臓器提供を認めないよう措置されること。

3:六歳未満の幼小児に対する脳死判定を行わないよう措置されること。

4:臓器提供施設のすべてに最新の救命救急治療設備を整備すること。

5:人工臓器をはじめ、臓器移植を不要とする治療法の開発を促進されるよう措置されること。

以上

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