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文部科学大臣 〒621-8686 京都府亀岡市荒塚町内丸1番地 文部科学省は現在「ヒトES細胞の樹立及び使用に関する指針(案)」に対する意見募集を行っていますが、このたび大本教団は下記のパブリック・コメント(要望書)を送付致します。御査収下さい。 ヒトES細胞研究指針案策定に関する要望 遺憾の意 大本教団では「ヒト胚(受精卵)を破壊し被験の対象とすることは生命の尊厳を冒す行為」であるとしてヒトES細胞研究に反対の意を表明し、再三慎重審議を求めてきた。しかしこのたびの指針案策定の進め方は拙速この上なく、同研究が社会に及ぼす悪影響を過小評価したものといわざるをえない。大本教団はこれに対し強く遺憾の意を表するとともに、次のことを要望するものである。 要望項目 1、国民合意のないヒト胚研究全般について、幅広く慎重に議論を積み重ねられること。 |
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趣 旨 大本教団では、ヒト胚研究の促進は非人道的な生命破壊の行為であり、また宗教的見地からすれば霊性破壊の行為であって、今日社会に蔓延する生命軽視の風潮と心の荒廃をいっそう深める要因になると警告してきたが、昨年11月29日ヒトES細胞研究指針案策定のために第II期ヒト胚研究小委員会が招集されたのをうけ、同年12月18日ヒト胚研究小委に対し、同指針案策定に際しては「ヒト胚研究全般について慎重な議論を積み重ねるよう」求める要望書を送付した。しかし同小委は1月6日の省庁再編前に結論を出すことを急ぐ余り、わずか3回の討議で終了し、しかも最終回(第3回、12月27日)会合においては委員多数から指針案内容についての異論が続出し合意が得られなかったことが報じられた。にもかかわらず、このたび文部科学省が同指針案を意見募集に付したことは拙速以外のなにものでもなく、ヒトES細胞研究が社会に及ぼす悪影響を過小評価したものである。これに対し大本教団は強く遺憾の意を表するとともに、次のことを要望する。 要 望 1、国民合意のないヒト胚研究全般について、幅広く慎重に議論を積み重ねられること。 ヒト胚の扱いについては人の生命の根幹に関わることであり、国民精神に及ぼす影響は大きい。科学技術庁が一般国民を対象に実施した意識調査(平成12年1月)によるとヒト胚研究について国民の合意はなく、生命倫理委員会ヒト胚研究小委員会は平成12年3月、「社会の認識が高められる必要があり、今後、生命倫理委員会において、社会の意見を十分に汲み上げて議論を深めていく必要がある」と報告書に記載し、生命倫理委はこれを了承したが、この1年間、国民に対して積極的説明が行われたことはなく、また「生命の尊厳」にかかわることであるにもかかわらず、広く日本の識者、文化人、宗教関係者などからのヒアリングも実施しようとはしなかった。幅広く慎重に議論を積み重ねられることを強く要望する。 2、生命倫理問題全般を検討する公的機関を新設するのであれば、科学者のみでなく、哲学者、宗教者なども含めた幅広い分野から構成し、国全体の方針を審議、監督できるようにすること。 旧科学技術会議・生命倫理委員会は平成9年10月30日、生命倫理問題に関して国レベルの対応を審議する首相諮問機関として設けられたが、現実はクローン技術やヒトES細胞研究など目前の個々の規制方法についての審議のみが優先され、最も根元的な生命倫理の基本について十分に討議されることがないまま、平成12年12月21日解散した。また、今回のヒトES細胞研究指針案について見ても、民間の医療機関や製薬会社などを規制できない文部科学省所管の指針案に過ぎず、国レベルにおける実効性は疑わしい。国は省庁の枠を超え、生命倫理問題全般を検討する公的機関を早急に新設することは当然のこととして、その機関は自然科学者のみでなく、宗教者、文化人をはじめ、倫理・哲学・社会学・宗教学など幅広い分野から、研究に利害関係をもたない第三者で構成し、国全体の方針を審議、監督できるようにすることを要望する。 3、生命破壊を伴わない再生医学研究に科学者の英知を結集させること。 ヒトES細胞研究は生命破壊を前提とした研究であり、倫理的問題があまりにも大きい。再生医学研究の治療への応用は、ES細胞のみが唯一の光明かのごとき伝えられ方をしているが、組織幹細胞の研究や、その他最近報じられた体細胞から発見されたES細胞同様の“万能性”を有する幹細胞の研究など、人の生命の破壊を伴わない再生医学研究に日本の科学者の英知を結集するよう指導されることを要望する。 以 上 |