第二次大本事件解決から満60年を迎えました。
昭和10年12月8日は、大本の歴史にとって忘れることのできない日であります。大本はこの日、第二次大本事件により、両聖地が破壊、蹂躙され、すべての大本信徒は迫害と差別の辛酸を味わいました。日本は6年後のこの日、昭和16年12月8日、ハワイ真珠湾への奇襲攻撃を行い、悲劇的な日米開戦の火ぶたが切られました。
“万物を創造された神は一つであり、人類は本来兄弟同胞である”との万教同根、人類愛善思想にもとづく、大本の普遍的、平和的、国際的な教えと活動は、満州事変以来、戦争の泥沼化へと走った当時の国家権力とは相容れないものであり、大本は徹底的に弾圧されました。
昭和20年、広島・長崎に原爆が投下され、日本は敗戦しました。そして大本事件は、無罪判決によって全面的に解決しました。出口王仁三郎聖師は国民の血税はしのびないとして、損害賠償をすべて放棄しました。また敗戦直後、聖師は、「いま日本は軍備はすっかりなくなったが、これは世界平和の先駆者として尊い使命が含まれている。本当の世界平和は、全世界の軍備が撤廃したときにはじめて実現され、いまその時代が近づきつつある」と、平和の先駆者としての日本の使命を語りました。
大本事件は、善と悪との神々の戦いであり、日本の敗戦による戦後歴史の大転換も、神示にもとづく「三千世界の立替え立直し」「天の岩戸開き」のお仕組であったとも理解されます。
本日、12月8日は60年前、出口王仁三郎聖師、出口すみこ二代教主らのもとに全国信徒が歓喜して馳せ参じた「大本事件解決奉告祭」の行われた、新生大本の歴史的記念日であります。
一方、戦後日本は、過去の歴史を省み、二度と戦争の悲劇を繰り返さないとの決意から、「戦争放棄」と、国際紛争を解決する手段としての「武力行使」は永久に行わないことを誓った平和憲法を制定しました。
人類愛善会は、昭和24年12月8日、聖師の世界平和実現への夢を継承された二代教主によって再発足し、戦争のない「一つの世界」をめざす世界連邦運動を国内外へ積極的に推進してまいりました。
以来半世紀、21世紀の世界は、自然環境の破壊、飢餓、貧困、抑圧、差別、民族紛争、戦争、テロとの戦いが国境を越え、各国が国益のみを主張してきた時代は終焉を告げようとしています。今日、「世界連邦」の未来構想 −− 国家主権の一部委譲による世界連邦政府と世界議会の創設、世界法の制定、世界裁判所の設置、各国の軍備全廃と世界連邦警察軍による安全保障の確立は、人類の理想ではなく、人類が生き残るための切実な課題となりました。
本年、終戦60年、国連創設60周年にあたり、日本国会は、「日本国憲法の掲げる恒久平和の理念のもと、唯一の被爆国として、世界のすべての人々と手を携え、核兵器の廃絶、あらゆる戦争の回避、世界連邦実現への道の探究など、持続可能な人類共生の未来を切り開くための最大限の努力をすべきである」と、世界連邦を国是とする画期的な決議を採択しました。
私たちはこの主旨に賛同し、日本の宗教者の使命として、世界諸宗教間協力の対話と連帯をさらに進め、愛と正義と法秩序にもとづく、いのち輝く新しい未来を切り開いて、真の恒久平和 (みろくの世) 実現に向かって最善の努力を尽くすことを、広く世界に宣言し、平和の誓いを新たにするものであります。
平成17年 (2005) 12月8日
大 本
人類愛善会