
良い想念は良い世界を作る
霊界には上もあれば下もあるとお話ししましたが、上に行くのか、下に行くのか、その分水嶺(ぶんすいれい)となるものは私たち一人ひとりが持っている心です。死後は心のままの世界に行くと出口王仁三郎聖師は説いています。つまり、生きている間が非常に大事なのです。
現界の法則と霊界の法則は基本的にまったく違います。しかし、重いものは沈み、軽いものは浮く。

これは現界も霊界も共通することです。重いものというのは、私たちが毎日生活している中で持っている不平や不満、憎しみ、嫉妬(しっと)、悲しみといったものです。軽いものは、ありがたい、うれしいなど、感謝であったり喜びであったり、また人のためにという優しい思いなどです。
悲しみにしても喜びにしても、想念、思いは形が見えないので、消えてしまうと思われるかもしれませんが、実は大きなエネルギーを持ち、自分の中で、それぞれの世界を形成しています。

たとえ小さな積み重ねであっても、「ありがたい、幸せ」という良い想念は良い世界を作る。反対に悪い想念を持ち続ければ、それも一つの世界を作ってしまいます。そして、想念というのは形を取ろうとする性格を持っているので、悪い想念が形をとるとき、それは災いという形で現われてきます。良い想念は、良い形を。そういう意味で、自分の日々の思い、想念というものはとても大事なのです。
これは実際にあった話です。私の知り合いに90代のおばあちゃんがおられるのですが、その方が80代の時、知り合いである93歳のおばあちゃんのところにお見舞いに通われていました。そのおばあちゃんは、行くたびに同じことを話されるのです。それは、もう何年も前に亡くなっているご主人の愚痴なんですね。会場の皆さんは大丈夫ですか(笑)。

愚痴として言葉が出るということは、このおばあちゃんの心中にはそういう想念が形づくられているんです。同時に、その想念は真っすぐ亡くなったおじいちゃんに届きます。現界にいる自分の家族から悪い想念を送られたら、それは霊界にいる自分の足を引っ張っていきます。だから、そういったものは生きている間にきれいに解消して、悪い想念を持たないということが大切です。
心は存在しているのですが、目で見えないので、なかなかそこに意識が向きません。では、日々の生活の中で私たちはどのようにしたらよいのか。それは、〝これが良い、正しい〟と思ったことを、その時々にどんどんさせていただくことです。
ただし、人間ですから失敗することもあります。言わなくてもいいことを言ってしまったり、しなくてよいことをしてしまったりします。そのときは、しっかりと反省をさせていただくことです。
生きている間に、自分の心の中に天国を作れないかぎり、死後の天国というものはありません。ですから、心の中に幸せな思いを持ち、しっかりと天国を作ることが大事です。
おもしろいアンケート結果があります。『臨死体験』の中に紹介されているもので、臨死を体験した人たちに対するアンケートです。「臨死」を大本の教えから言うなら霊界の入口から、少しだけ霊界の様子を見た状態と言えるでしょう。

「物質的な面への関心」について、「激減」が46.2%、「減少」が26.9%、計73.1%。「増加」は0%でした。
「高い次元の意識を獲得したい」について、「激増」80%、「増加」15.4%、計95.4%。
「人生とは何かが解明された気持ち」について、「激増」73.1%、「増加」15.4%、計88.5%。
最後のアンケートが一番おもしろいのですが、「生きる意味は私の内面世界にある」については、「激増」が96.2%でほぼ100%に近い人が、そうであると感じているんですね。
心の動きを見つめて
私たちは毎日どのようにしたらよいのかということは、先ほども申し上げましたが、自分自身の心の動きをしっかりと見つめることです。心の方向が天国に向かっているのか、地獄に向かっているのかその時々できちんと見つめ、良い方向に向けていくことが非常に大事です。
これをするのとしないのとでは、大きな差が出てくる。自分の内面を向上させるには、自分自身の心の方向をしっかりと確認しながら、日々の生活を送ることが大切なのです。
最後に、一つの言葉を紹介します。エリザベス・キューブラ・ロス(2004年没)という人が書いた『死ぬ瞬間』という本の中の言葉です。

この人は精神科医で、末期医療の世界的な権威者です。臨死についての研究をしてこられ、20の症例が集まったら学会で発表をと思い進めていくうち、最終的に2万例以上の症例が集まったそうです。
この方は次のように言っています。
「私たちの人生は学校にほかなりません。私たちはそこでテストされ、洗濯機のようなものの中に放り込まれるのです。その洗濯機からつぶれて出てくるのか、磨かれて出てくるのかはあなた自身の選択によるものです」
ここでいう洗濯機の中というのは、私たちが住んでいるこの現界で、磨かれて出てくるのか、つぶれて出てくるのか、その出てきた状態というのが霊界にいった時の形です。磨かれるのかつぶれるのかは、あなた自身の選択ですと書かれていますね。どちらを選択するのか。その瞬間、瞬間で自分の心の動き、状態をしっかりと確認しながら良い方向を選択し、そこへ自分の気持ちを引っ張っていくことが大事だということです。
長時間のご清聴、ありがとうございました。
なお、さらに詳しく霊界について、人生の目的についてなどお知りになりたいとお考えの方は「大本大道場修行」が5日間の日程で亀岡・綾部の聖地を会場として開講されています。修行というと何か厳しいことをさせられるのかとご心配になるかもしれませんが、規則正しい生活をしながら、講座を聴くだけです。機会があれば、一度ご受講いただければと思います。

(2011年9月18日、京都府亀岡市“ガレリアかめおか”にて)
この講話のノーカット版動画





